遠投ウキ(自作)は、遠投カゴと同列で考える                             
  遠投ウキは、遠投カゴ釣りへの追随性を考える!


【左側2本】 電気ウキの完成写真  【中央3本】完成品5〜8号まで対応  【右側3本】カラーリング前


   写真を見て、即座に気が付いた人は既に自作していると思いますが、

   私のかご釣りの日中ウキは、バランスをソリッド先端の管だけで取っています。

   夜光ウキは、LEDや電池が加わりますが、基本は先端に付ける管だけでバランスを取っています。


   ウキ本体に掛かる空気や風の抵抗は、形状やバランスの悪さで増加する。

   カゴへの追随性が悪いウキは、飛行中にウキ止めまで後退することで後方への抵抗が働く。

   分かりやすい例としては、ライナーで飛ばすと視認上で明らかに確認できる。

   追随性の良いウキは、カゴからさほど離れずに放物線上の頂点を通過し、カゴが落下始めた時点からウキ止めまで後退する。

   カゴの着水ポイントが、どれだけ手前に引き戻されるかが、試せば分かる、

   一見飛んでいるように見えても、カゴの着水ポイントとウキの立ち位置を確認すれば分かる。


   ウキ作成時の注意ポイントは、

   1、バランス 2、形状 3、重さ、他です。

   ・バランスとは、ウキ本体の重心が先端より来ているか?がポイントです。

   ・形状は、本体と羽が正面や横風や斜めから受ける風などの空気抵抗と空気の流れによる負荷の軽減=整流効果。

   ・重量とはは、ウキ総重量ですが、ウキ単体を重くすると自走する力が強くなるので余計な負荷が増す。大したものではないだろうけど。


   ウキ単体で伸びる飛距離は10m前後だと思います。

   ウキ先端を重くした方が飛ぶという見解は、間違ってはいないと思いますが、あえて余計な錘を付ける必要は無いと結論付けています。

   本体重量が重ければ、抵抗も増えます。


  遠投ウキ(日中・夜光共に)の製作ポイントは、3つ!!!

   1)ウキ全体のバランス、

   2)本体重量(※夜光では電池を含む)

   3)全体の空気抵抗の軽減化。

  下記写真のものは、中期のものですが、基本的な考え方は同じです。※現在は、さらにブラッシュアップしています。

  上記3つのポイントから得られる効果は、遠投ウキのカゴへの追随性です

  ウキの追随性が悪いと、ウキは投げた瞬間からカゴから徐々に離れて行きます。

  カゴは、カゴの着水地点よりウキの着水地点まで引き戻される。

  例えば、

  棚を竿2本とすればウキ止めの位置から天秤までの長さは約11m、この分だけ最低でもカゴは手前に引き戻されます。

  それ以前の問題として、

  ウキの追随性が悪いということは、上記の約11m付近のウキ止めに引っ掛かるように飛んで行くことになる。

  カゴは前に進もうとしても、ウキがウキ止めに止められて引きずられるように飛ぶ!

  もぅ〜これだけで、十分に飛距離を縮めています。

  いくら、竿やリールやラインやフォームを改善したところ、ウキ止めの位置までの飛距離が縮む=大きなロスです。


  追随性の良いウキとは、

  カゴを投げる時、50度前後前方へ投げますが、カゴ&ウキの軌跡を追うと、綺麗な放物線を描きます。

  先端を飛んで行くのがカゴですが、これに付いて行くようにウキが飛んで行きます。

  ウキが引き離されるタイミングは、カゴが放物線上でピークアウトし、落下を始めた時からジョジョに広がます。

  カゴが着水する直前には、ウキはウキ止め付近まで引き上げられ、カゴとほぼ垂直に近い状態で着水する。

  カゴが引き戻されずに済みます。

  カゴとウキを視線で追って行けば、明らかに分かりますので注視して見て下さい。

  ※製作工程は、人により、制作方法や行程は変わると思います。








  遠投ウキの釣り方




遠投ウキ
※ 日中モード


遠投夜光ウキ
(LED・初期型)

 写真は、初期のものですが、基本的な考え方は同じです。
 遠投ウキで大事なことは、遠投カゴへの追随性です。
 投げた時にカゴから徐々に離れて行くタイプのウキは、飛距離が伸びているようでもカゴが着水した時にウキの着水点までカゴが引き戻されます。
 ウキが引き離されるタイミングは、カゴが放物線上でピークアウトし落下を始めた時に広がります。
 カゴを視線で追って行けば、明らかに分かりますので注視して下さい。
 追随性の良いウキは、おそらくカゴとの距離が10m前後で着水するはずです。
 追随性の悪いウキは、20〜30m前後と広がります。
 カゴを100mを飛ばしても、ウキの追随性次第=着水ポイントで、カゴの位置は変わります。

 遠投ウキのポイントは、空気抵抗・バランス・軽重量です。

 ※ウキの制作方法や工程は、人により異なると思います。、


※電気ウキの初期型









軟質発泡 カーボンソリット棒カン付 真鍮ウキ管


 穴付きを購入します。

 ウキ1個に対して1本必要。

 失敗も含め4〜5本必要



 太さは、、1.8mmまで。

 ※写真は、管付きです。

 ※管無しもあります。





 太さは、ソリット棒と同じです。
 カッターの刃(大)  ウキ形状の基本形の粗削りに使用します。
 マーカー  穴中心部を見落とさない為や形状を整える時のチェック
 に使用します。
 マスキングテープ  ウキの絞り込む位置を大まかに設定する時に使用。
 ウキ本体や羽のカラーリングする時に使用します。
 瞬間接着剤  羽とソリッド棒を接着させる時に使用します。
 その他、多用途なので必需品。
 ゴム用ボンド  羽とソリット棒の固定した上に塗り固着部の耐性を強化
 サンドペーパー  羽の軽量化や、本体の形状の仕上げに使用。

 ウキ・カゴの加工時の工具

 プロクソン(PROXXON) 卓上旋盤 ミニウッドレース No.28140

 ※最終パターンのウキの形状を作る時に使っていた卓上旋盤です。


 ※カゴを製作する時に外形を加工する時にも使用します。


 ※この上位機種の方が、長さが取れるので良いと思います。

 電動ドリルのバリエーション

 電動ドリルは、代用が効くので便利。

 チャックがあるものが、用途が広がります。

 ※振動ドリルはダメですよ!

 ・ウキやカゴの製作に使えます。

 ・カゴの加工には、チャックが必要。

  ※イレクターをかぶせて外径を加工。
 デジタルスケールのバリエーション

 デジタルスケールは、必需品です。

 ・ウキやカゴの計量に使います。

 ・ウキは、ハネの部分の軽量化の計測。

 ・カゴは、上カゴ&下カゴの各パーツの計量。

 ・天秤の計量にも使用しています。







 ・最初に、錘号数とウキの形状を決めます。

 ・本体の形状や羽の形状&装着箇所により、ウキの追随性や飛距離に微妙に差が出ます。

 ・ウキの基本形状は、流線形がベストです。

  ※ボリュームの違い(形状・太さ・長さ・など)でも飛距離の伸びに違いがでます。

 ・錘8〜12号前後だと、軟質発泡の太さ(径)25〜30mm、形状により径35mmを選択します。

 ・羽の形状は、作り始めは一般的な形状にした方がロスがないと思います。

 ・釣行時ごとに飛距離の伸び具合を確認し、形状を変更して下さい。



 重量の目安

 ※ 左の写真は、自作初めの初期型です。

 ・かご錘の号数でウキの長さや太さを変えますが、

  ウキ本体の素の総重量は、8g〜12gです。


 ・羽や本体を塗装すると、1〜2g増加します。


  ・かご錘8号までなら、8g位



 ウキのバランスの取り方

 バランスは、追随性を図るためにポイントです。

 ・羽を付けた状態でバランスを取ります。


 ・丸棒の上に本体中央を乗せます。 ※この時、管は付けません。


 ◎ 先端方向に重心が寄っていればOKです。


 × 羽装着部分が下がる時は、バランスが悪い。


 ※ 先端の錘は、管の重さだけ取ります。


 私なりのほぼ最終の形状パターン、数種です。

 ・上記写真、右寄り6本と左端1本が日中ウキ、左2本目は夜行ウキ、です。

 ・中央3本と右3本の形状の違いをみれば分かると思います、同じ流線形でも径(太さ)が異なります。

 ・径を細くすると浮力は落ちるので、その分の長さを長めにします。

  但し、本体が長すぎると抵抗が増え追随性や飛距離が落ちます。

  また、本体径が太い&羽が大きいと横風の抵抗が増える、ウキが流されやすくなる。

 ◎ 追随性や飛距離が出るのは、右3本ですが、

    本体や羽の形状の僅かな差でも追随性と飛距離の伸びに微妙差が出ます。

 ◎ 夜行ウキは、形状とバランスのとり方では更に難しいですよ!!!


 実際の作り方


 ・軟質発泡は穴あきを購入します。


 ・ウキの形状を決め、マーキングをします。


 ・径の中心にマジックでマーキング。


 ・本体形状では、マスキングテープで目安を設定。


 ・マーキングは、マスキングテープとマジックで行います。


 ・上記でマーキングを終えたら、粗削りを行います。

 ・ベース形状になるようカッターでカットして行きます。


 ・マスキングテープ付近まで削ります。




 ・粗削りが終えソリッド棒を通した状態

 ・ソリッド棒に仮止めした状態。


 ・この状態から本加工を始めます。

 ・ウキ本体が回転させた状態でぶれないのを確認する。


 ・ウキを回転させながら、ガスコンロに垂直にしあぶる。


 ・コンロの火は弱火から中火程度。


 ・後期型の遠投ウキ本体の加工時。

 ・ソリッド棒にウキ本体を固着させた状態であぶる。


 下記の卓上ミニ旋盤で削ってます。

 ・羽の枚数は、3枚で十分です。

 ・理由は、直進性と軽量化のバランスです。
 
 ※4枚羽の方が直進性はりますが、横風の影響大。


 ・羽をソリッド棒に接着する角度は120度間隔です。

 ・瞬間接着剤で固定し、固着した段階でゴム用接着。

  ※ 弾力性を持たせます。

 ・羽素材は、薄い下敷きで代用できます。

  ※ 厚さ0.1〜0.2mmまでサンドペーパーで削ります。

  ※ 羽は、型を作って残し,試行後の改善に使います。


初期型、ソリッド棒を固着させた時の状態。
  市販の電気ウキの光源部分は、

  通常ウキ本体の後方にありバランスが後方による。

  バランスが後方に寄ることでウキの追随性は失われる。

  結果、飛ばない。
  光源部分は、ウキ本体の前方に配置することで、

  ウキのバランスは前方に移り、

  ウキ本来の追随性が上がる。


  電気ウキ製作時の光源部分を設定した状態。

  光源部分は、上記のように前方に配置されるように、

  パイプを通して加工してる。






   回収カゴ(ウキ・パラソル)


回収カゴ : 浮力あり

回収カゴ : 浮力なし

  回収カゴ、遠投かご釣りで必需品です。
  ライン切れで飛ばしてしまったウキやカゴを回収する為に、回収カゴを投げて回収を試みます。
  ウキが立っていれば下にカゴが付いているので、ラインを引っかければウキとカゴの両方が回収できます。
  
  ウキやカゴ飛ばしてしまったたら、回収が出来るかは、だいたい時間との勝負です!
  理由は、ほとんどが潮に流されて更に沖合に流されてしまうことが多い。
  当然ですが、ラインを切ってるので、新たにラインを通す手間が掛かりますが、ラインの巻き容量に余裕がないと同程度の飛距離がでない。
  潮の流れは事前にチェックしているはずですが、サブリールの設定も主リールと同様に設定していないとかな。。。

  回収カゴは、一般的に飛ばない?
  っていうか、錘負荷を間違えているから飛ばない。
  自作した回収カゴに遠投カゴに装着している号数錘をつけて、回収カゴを作っていませんか?
  例えば、
   ・カゴ本体重量が 40g + コマセ容量は10g前後と仮定すると、普段投げている遠投カゴの総重量は約50g。
   ・回収カゴに組み込む錘号数は、約50g/3.75g≒錘換算 : 13.3号 相当の錘ってこと。
   ※浮力有り無しは、個人的には浮力ありを奨める、回収カゴが浮いているので視認性がある、浮いているので時間が稼げる。



   回収カゴ 構成パーツ
軟質発泡素材
径25〜30mm
  ステンレス棒(芯棒) :
0.6 〜 2.0mm
シモリ玉 : サイズ
: M/Φ7.5 ・ L/Φ9.5
ナツメ錘





多用途接着剤(ボンド)

発泡スチロール用ボンド

瞬間接着剤














   回収カゴ 
完成品 ナツメ錘はカットし、 軟質発泡ウレタは予め加工し
錘に固着させる。
ステン棒の長さはは半分程度にカット 枝部分は予めカット
錘との固着部分は加工しておく
錘に枝を固定する穴を開けておく。

錘と枝部分の拡大図
ステン棒の上部は、予めRを加工しておく。 発泡ウレタンの長さ=浮力
錘を付けた状態で1/3前後浮き出る長さ
芯棒の長さの調整
枝部分の先端は、Rを作っておく 錘と枝の固着部分
枝は錘より1cmほど上部から曲げ
総重量は、普段のかご重量+コマセ重量











  カゴを自作・改造する時に必要な共通パーツ

  ・錘の号数 :

  1号≒3.75g ・ 1oz≒28.35g (※28.3495231g)

 1)カゴの芯棒の径は、2.0 〜 1.8 mm、径2.0mmの方が変形(歪み)しにくいが曲げるのに要握力、慣れれば比較的簡単に曲がります。

 2)緩衝材は、カゴ着水時にカゴ全体が上方へ持ち上げられ、上蓋先端部分を傷める為に装着しています。

 3)内錘の役割は、下蓋が芯棒に垂直に上下させる、下蓋が不用意に浮くのを防ぐ、重さは0.5号(1/16oz)、以上はテスト不合格。

 4)カゴ錘に合金製のシンカーを使う理由は、岩やテトラなど当たっても変形しない、特に再利用が簡単にできること。


  ※錘の号数 :

   1号≒3.75g ・ 1oz≒28.35g (※28.3495231g)


  ※緩衝材・シンカーの穴径は、芯棒の径にほぼぴったりに加工しないと瞬間接着剤で完全固着が出来ないので要細心に加工する。

  ※内錘の穴径は、芯棒の径より気持ち緩めに加工します。

(1)芯棒 :
ステンレス棒 2.0 〜 1.8mm
(2)緩衝材 :
シモリ玉 : M/Φ7.5 ・ L/Φ9.5
(3)内錘 :
ナツメ錘 : 0.5号(1/16 oz)
(4)カゴ錘 :
シンカー : 〜 28g・35g















  改造もハンドメイドも工具次第

  工具を揃えないと、満足な改造や加工が出来ない。

  カゴの形状を行っても、最終組み立てでは芯棒を装着する。

  芯棒や天秤の加工は、丸ペンチがないと円形が出来ない。

  錘の装着では、穴の位置がずれてもボツ、適当すぎると錘が滑らかに飛びだないとか。

  改造やハンドメイドを繰り返すうちに必要な道具がある。

  改造やハンドメイドでのロスを無くすには、専用工具は必要不可欠。

  改造したかごや自作かごで飛距離が伸びれば楽しい、狙った魚が釣れればなお楽しい。

  ・・・と思うんだけどね。


 
 完全オリジナルなかごを作りたい人は、3Dプリンターでチャレンジ。

 3Dプリンターも手頃な価格に落ちたので試す価値はあると思うけど。

 時間のある人は、3Dプリンターでチャレンジしてみて下さい。



  
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